スザクが連れてきた猫が一人で、いや一匹で歩いていた。
近くに飼い主も居るかと思いきや、見渡しても姿は見えない
「お前だけって珍しいな」
しゃがんで話しかけてみるも、アーサーはつれない素振り。
おーい、と手を伸ばしても見向きもしない。
このままだと猫に話しかけてしかも無視されている可哀想な人になっちゃうなぁ、と。
ジノは他人事のように考えて。
そのまま伸ばした手で、アーサーの頭を撫でようとした瞬間。
「痛ってー!」
噛みつかれた。
しかも思いっ切り。
慌ててアーサーから距離をとり、加害者を恨めしげに見ると、飼い主の声がジノに届いた。
「ジノ?」
「あ、スザク!こいつに噛まれたんだけど」
「うん、見てたから知ってる」
「マジで!?いつから!」
「手を伸ばした辺りからかな」
「だったら止めてくれよな」
こいつを、と視線をアーサーへと向けると、スザクが柔らかな笑みを浮かべた。
けれど紡いだ言葉は、その表情に似つかわしくないもので。
「大丈夫、僕も未だにアーサーに噛まれるから」
「なんでそんな猫を大切にしてるんだ!?」
みーたーいーなー。
力尽きました。できたらこれもちゃんと書きたいなと思った。
みんな可愛いよ。